Mugichoko's blog

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しがない研究者のプログラミングを中心としたメモ書き.

RGB-D SLAMを実装する #5

大域的目標

KellerらのRGB-D SLAM[1]が実装したい!と思い立ったので実装していく,というモチベーションの記録.ちょっとずつ実装している.今回が5回目.モチベーションに関する詳細は初回の記事を参照のこと.

前回(以下,参照)は,画像ピラミッドを使ったICPアルゴリズムを実装した.

mugichoko.hatenablog.com

今回の目標

キーフレームに対する位置姿勢推定を行う.

実装内容

やることはとても単純.前回に実装したICPアルゴリズムは前フレームと現フレームを入力として,前フレームに対する現フレームの位置姿勢を推定していた.なので,今回は,前フレームをあるフレームに固定して,現フレームだけ更新する.

ただし,固定したあるフレームと現フレームの見た目は,移動量や回転量が大きくなるほど異なるため,前に推定した位置姿勢を初期値としてICPアルゴリズムを実行する.

実装結果

以下の,Gifアニメーションは,右側が現フレームのカラー画像,左側が現フレームの奥行画像をキーフレーム(初期フレーム)に投影した時のデータ(この可視化方法については,過去の記事を参照のこと).

並進した場合.視野内にキーフレームが写っているので,継続してトラッキングできている.

回転した場合.視野内にキーフレームが写らなくなるので,おっとと~!あぁ,もう無理... という感じでトラッキングが破綻する.

所感

ということで,ある程度フレームがキーフレームを捉えなくなったと判断したら新たにキーフレームを登録する必要がある,ということになる.この時点でも立派なSLAMに思えるが,キーフレームを新たに登録する場合,これまで参照していたキーフレームを新たなキーフレームに投影してから,キーフレームとなる現フレームのデータとマージしなくてはいけないと思われる.

でも,キーフレームの追加の前に,キーフレーム(マップ)の3次元位置や法線の更新を実装したいなぁ.

参考文献

  1. M. Keller, D. Lefloch, M. Lambers, S. Izadi, T. Weyrich, and A. Kolb, ``Real-Time 3D Reconstruction in Dynamic Scenes Using Point-Based Fusion,'' Proc. Int. Conf. on 3D Vision, pp. 1 - 8, 2013.